装幀の仕事 熊谷純歌集『真夏のシアン』短歌研究社

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装幀の仕事の紹介です。熊谷純さんの第一歌集『真夏のシアン』(短歌研究社)です。熊谷さんが短歌研究新人賞に応募された時に審査員をされていた米川千嘉子さんの繋がりで私にきたのかな? 米川さんの歌集『あやはべる』のような装幀という御希望でしたが、やはり何冊も出されている方の歌集と第一歌集だと(ちなみに熊谷さんが挙げてくださった『あやはべる』は私もとても好きな装幀の一冊です)、装幀の立ち位置も異なるのでゲラを読んでこちらで相応しいと思える装幀をお渡ししました。形にするのに少々手間取りましたが、個人的にも気に入った装幀に仕上げることができました。カバーのイラストレーションは線香花火のはじけているイメージを描きました。ゲラを読んでいると、そのイメージを具現化するデザインやイラストレーションがなんとなく浮かんで、実際にペンで描いたり、Photoshopで処理を加えたりするのですが、この『真夏のシアン』は最終的にはするするっと進みはしましたが、何度も異なるアプローチで描いたので中々苦労しました。

[四六判 上製 丸背]
カバー:村田金箔つや銀(タイトルと著者名のローマ字)+2C(特色+Bk)

4月23日(月)

実はエッセイの依頼を受けている。今日はその直しを送った。結構大変だったなぁ。文章仕事は難しい。が、求められることはありがたいことです。例の如く、小村雪岱絡みです。
古書通信からゲラのPDFが届く。ああ、結構直しがあって申し訳ないです、T見編集長!

幸手に花見

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バージョン 2

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仕事に区切りをつけて電車に飛び乗る。目指すは幸手。あまり乗り慣れない路線のせいか、途中で乗り換えを間違えて待ち合わせに遅れるもなんとか合流。桜はすっかり満開で強い風が吹くとまさに桜吹雪でした。屋台もたくさん!(撮り忘れましたが)帰りに寄った駅前近くの肉屋さんが営業する居酒屋飯屋のラーメンがいかにも普通なラーメンでとても美味しかったです。

小特集「小村雪岱のイラストレーション」を見に北浦和へ

「2017 MOMASコレクション 第4期」の中の小特集「小村雪岱のイラストレーション」を見に、埼玉県立近代美術館へ行く。小特集とはいえやはり見なければと。展示の説明文に気になる箇所があったが……、これは伝えるべきだったか。帰りに喫茶店に寄って珈琲を。良い雰囲気でした。

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小村雪岱の雪岱文字と資生堂書体

20180305東京新聞

20180305学会誌1

20180305学会誌2

3月5日付の東京新聞朝刊「TOKYO発」にて資生堂書体の制作者として、小村雪岱が取り上げられています。私も取材を受けまして雪岱文字について説明しました。雪岱文字と資生堂書体の関係については、拙稿「「資生堂書体」とその源流としての「雪岱文字」─小村雪岱と資生堂意匠部」(「タイポグラフィ学会誌10」)にて詳しく述べています。タイポグラフィ学会誌は代理販売をしてくださっている朗文堂のHPから購入できます。

ちなみに私は20代後半に東京新聞の図案課に一年、北陸中日新聞のデザイン室に四年弱、合わせて五年間ほど在籍していました。まさか自分がいた会社に取材されることになるとは思いもしませんでしたが、何があるかわからないものだなぁと。

『小村雪岱随筆集』の二刷が決まりました!

実は先月末に『小村雪岱随筆集』の二刷が決まりました。購入してくれた皆様、ありがとうございます。

幻戯書房で小村雪岱の随筆集を出してもらうことが決まったのが確か一昨年ぐらい。幻戯書房の事務所のお邪魔して装幀した本の見本を受け取っていた時に、他愛のない会話をしながら、雪岱の本出しません? 随筆集なんてどうですか? なんて言ったのが始まりだったような。すると数ヶ月後に編集者の田口さんから「企画、決まりましたよ!」と伺い、ええ?大丈夫ですか?と正直驚きました。去年の夏には形にしようと考えていたけれども、中々進まず、なんとか年内に!というのがずれこんでようやく今年の一月に刊行になったわけです。その制作過程で、まぁ、やはりそんなに売れないのでは?という不安もあったりで、印税もなしにして、定価も下げて(一般の書籍と比べると高いと思いますがこれでも下げてるのです)、幻戯書房に迷惑がかからないぐらいに売れてくれるといいなと考えていましたが……。色々切り詰めて、古書即売会に行って端から雑誌を読みあさり、国会図書館や近代文学館に行っても一頁一頁チェックして、雪岱の文章や雪岱に関する文章を見つけ出してきた甲斐がありました。本当にありがとうございます。現在、二刷印刷中です。八日には出来上がるようです。

下北沢のトークショーへ [2018年2月8日]

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仕事で遅れてしまったが急いで下北沢の本屋B&Bへ向かう。店の入っているビルに着いて何かが違うなと思ったら、以前、北園克衛のイベント(加藤仁さんがまとめた北園克衛モダン小説集『白昼のスカイスクレエパア』(幻戯書房)が出た後のイベント。ちなみにこの本の装幀も手がけています)をした時は二階にあったはずの店舗が地下になっていた。今日は枡野浩一、本多真弓、宇田川寛之ら三人の歌人によるトークショーでした。タイトルは 「いま歌集はどうつくられているのか 〜ネット時代に紙の本を出すということ〜」。会場に入ってみると満席ですごい熱気。宇田川さんがちょうどお話しされているところだった。ここで歌集を出す気持ちになった人もいたのだろうか。帰りは会場に来ていた人と四人で中華で食事して帰宅。