2021年7月9日(金)愛書会

本日の東京古書会館は愛書会。開場の10時に少し遅れて入場。やすだ書店で資料を念入りに見ていると、美術雑誌に小村雪岱舞台装置の批評文、河野通勢による「『短夜』の舞台装置」を発見!目次のタイトルを見ただけで雪岱記事だと分かった自分を褒めてあげたい。この演目、雑誌で雪岱装置である事を発見、その後二折りの冊子も見つけ、確認済みだったので、すぐに気づくことができた。

発見した小村雪岱についての文章が掲載されていたのが『美之国』昭和2年5月号。目次だけ見てもまったくわからないが、脳内小村雪岱データベースに引っかかって、これは!と該当頁を開くとビンゴ!

タイトル横に「久保田万太郎作並演出」「小村雪岱舞台装置」とあり、「小村雪岱□んは……」とする書き出しで雪岱の仕事ぶりにせまっている。当時文藝春秋社が経営に参画していた新劇協会公演の「短夜」は帝国ホテル演芸場で昭和2年の4月15日から24日まで開演され、新劇主演女優の伊澤蘭奢も出演。

ちなみにこの小村雪岱舞台装置、久保田万太郎原作の「短夜」は「小村雪岱舞台装置年表」(『故小村雪岱氏遺作展』美術新協、昭15))を初めとして、あらゆる雪岱の舞台装置仕事リストにも収録されていない演目です。

丸香で丸天の暖かいかけとかしわ天を注文。完食したが、ちょっと不調でいつものように堪能できなかった。古書会館で会計して池袋へ。仕事をこなす。