2020年7月21日(火曜)

今日も朝一で大阪へ向かう。少し時間に余裕があったので常宿のホテルに近くにある純喫茶でモーニングを。とはいえ、ここ全席喫煙可で元喫煙者の自分でも臭いがきつい。すっかり煙草の臭いが苦手になってしまったなぁ。

一仕事終えてから、異動で地元に戻っていた友人とホテルのロビーで合流。大阪通いが決まってからずっと食事でもと話していたが、中々難しく、本日ようやく。約束の上司小剣の本を渡し、こちらは小村雪岱装の後版の潤一郎傑作全集を受け取る。久しぶりの食事は近鉄?の上でとんかつ。お茶もしようとしたが、どこも店仕舞いが早く、早めの解散となった。

大阪のテレビはおもしろい。ちょっと信じられない下ネタもガンガンやっていて驚く。

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2020年7月18日(土曜)

東京古書会館では趣味の古書展二日目。新興展はあったが、即売会は久しぶりだ。趣味展は三月以来。来週の和洋会や五反田遊古会は開かれるだろうか。扶桑事務所でIさんと合流。その後、ミロンガで珈琲を飲みながら打ち合わせ。三島関係のおもしろくなりそうな本。写真はお昼に食べた事務所のある通りに新しくできた若手のラーメン屋。辛いのが苦手なのだけど、丸香が相変わらずの人気で14時過ぎに仕舞ってしまったので、こちらにチャレンジ。やはり辛いのは苦手のようです。

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2020年7月8日(水曜)

朝一で新幹線。落ち着いたらたまにはもう少しゆっくりして大阪の友人とも会いたいし、古書店も行きたいところだが当分先かもなぁ。帰りの新幹線で臼田捷治氏の『〈美しい本〉の文化誌』の二読目を終える。文中で取り上げられている本や本文の版面は口絵や本文で図版が載っているものもあるが、かなりの割合が載っていない。なので、家にあるもは探しだし、棚に並べ、ないものは取り寄せながら読み進めた。えらく時間がかかってしまった。本書は『装幀時代』(晶文社、1999年)、『現代装幀』(美学出版、2003年)、『装幀列伝―本を設計する仕事人たち』(平凡社新書、2004年)、『杉浦康平のデザイン』 (平凡社新書、2010年)に続く本。改めて感想をしっかり書こうと思う。事務所に戻った後、どうも疲れがでてしまう。新幹線移動がイマイチ苦手です。

2020年7月6日(月曜)

朝から一つずつ仕事を終わらせる。昼過ぎに少し仮眠して、また仕事。ジュンク堂の三階(文芸書)に行き、新刊を確認する。帰宅後、仕事に戻るもののここ最近、眠る時間帯が少なく不安定なので少しつらい。不在で受け取れなかった宅配便が書店より届く。小村雪岱関連の本。注文したものは本だが、おそらく付いているのではないかと考えていた内容見本が予想通り本に挟んであり、恥ずかしながら一人で拳を握った。これは嬉しい。雪岱論文に組み込もうと思う。夜の0時頃に一時間ぐらい眠ってから再作業。PDFを送り、明日(今日)の仕度を済ませる。

日録 2020年6月23日(火曜)

朝一で池袋を出て品川経由で新幹線。大阪へ。大学で講義を二コマ。まだ現場の設定で不明なところが多く、三時間以上余裕を持って向かっている。データ関係でまだ不具合があったが副手のKさんが処理してくれて、次回は大丈夫そう。副手のMくんから色々おもしろい話を聞く。天王寺の構内の立ち食いうどん屋で230円のかけを食べるのがルーチンになりつつある。ホテルで仮眠をとってから明日の仕事の準備。それから文章仕事も。いつも遅くてごめんなさい。そして『本の雑誌の坪内祐三』を拾い読みしている。坪内祐三の言う「神保町の魔神」の一人におそらく僕はもうなっているのだろう。

「藤田嗣治 本のしごと──文字を装う絵の世界」へ

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今日(5月5日)は目黒美術館の「藤田嗣治 本のしごと──文字を装う絵の世界」へ。コンパクトな展示を想像していたけど、かなり充実している内容で驚く。日本や、藤田が留学していたフランスなどで刊行された、藤田が関わった本がもうそれはたくさん展示してあって、戦前の日本で手がけた雑誌の表紙絵(「ホーム・ライフ」)や、岡本かの子の『わが最終歌集』といった装幀本なんかは持っていたりするけれども、洋書はさすがに一冊も持っておらず眼福でした。本好きにはたまらない内容なのでこれは色々な人に薦めることになりそう。また、本だけでなく、絵葉書もかなりの枚数展示してあって、これらがとてもよい感じ。画家の絵葉書というのはなんとまぁ魅力的なんだろうと。きっと小村雪岱の絵葉書なんかもたくさんあるのだろうけど、こうしてまとまって収蔵、もしくは記録されていないのが残念だなぁと。(ちなみに雪岱の絵葉書は学生時代の同級生宛の絵葉書を一枚だけ持っています。)

一時間ぐらいで見終わるかと考えていたけれども、展示品の本や絵葉書などがかなり点数なので、絵葉書などを熟読するなら、最低でも三時間ぐらい必要じゃないだろうか。館員の方に聞いたところ、この展覧会自体は巡回するけれども、その館ごとに展示内容が少し変わるらしく、絵葉書などはこの美術館のみの展示?らしいので、せっかく実物を見れるのなら気合いを入れて現場で読みたいじゃないか! そして図録もとても充実!購入した図録を読み込んで、藤田のビブリオ世界を改めて堪能する予定です。

ちなみに東京都庭園美術館で開催中の「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」も見たかったけれども、藤田の展覧会が想像以上に時間をかけることになったので日を改めることに。こちらでは同時開催中の「旧朝香宮邸物語」の建物公開が写真撮影OKなので、それも結構楽しみにしている。それとここはカフェに行くのも楽しみなところ。美術館や記念館のカフェはちょっとお高くても寄っていきたいところが多い。あと目黒に来た時の楽しみの喫茶店は残念ながら本日お休み。これは次回再訪したときに寄ることにしよう。「ウエスト」がなくなってしまったのは残念だなぁ。


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美術館の手前の目黒川を橋の上から。

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目黒は高低差があるので急な階段が多くて楽しいです。雑司が谷や目白もこんな感じだなと。

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帰りにいつも寄っている喫茶店に向かうも今日はお休みだったようで、「維新」というお店でラーメンを食べてから帰宅。澄んだスープがとても美味しい。連休中だからわからないけれどもすんなり入れたけれども、券売機に書かれている説明を読むと行列の仕方が書いてあったので平日は結構な人気なのかもしれない。

1月13日(金)古書即売会始めは愛書会

先週の書友会は仕事でどうにも行けず、愛書会が今年初めての古書即売会に。注文品は無し。資料用に雑誌を五冊ほど購入。ふと手にとった一冊にこの一年調査している人の作品を発見したのは嬉しかったし、残りの四冊のうちの二冊には小村雪岱の正確な年譜制作に役に立つ記事がそれぞれ掲載されていた。一時間半ほど会場を見てから、古書会館の奥にあるVoici CafeでH社さんと打ち合わせ。ちなみに初顔合わせ。色々とお話し。その後、もう一件の打ち合わせへ向かう途中に田村書店を覗くと、「おっ」と思わず声がでてしまう珍しい叢書の一冊を発見し、購入してしまう。

事務所で一仕事済ませてから夕方に中目黒へ。金沢での会社員時代の先輩と新年会。12月はどうしても時間が折り合わず、新年会になった次第。編集者の奥さんは後から合流とのことでとりあえずは二人で乾杯をする。牛タンやおでん、唐揚げっぽくないスライスされた上品な唐揚げなど、注文したものが全て美味しかった。こんなに美味しいのに店を見渡すと席が空いているなと思っていたのだけど、全て予約で埋まっていたらしく飛び込みのお客さんは全て断っていた。気づけば満席。二軒目は奥さんも合流。副都心線で一本で池袋に帰れるのは嬉しい。

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遅ればせながら打ち上げ そして五反田古書展

朝一で五反田古書展に行くつもりが区切りがつかず事務所で仕事。結局そのままで午後半ばに神保町に打ち合わせへ。打ち合わせ後、ミロンガで一服。その後五反田へ。閉場間際の南部古書会館。五反田は朝一か、神保町での即売会をチェックした後のお昼ぐらいにはいつも行っているので、冬のこの暗がりの中を古書会館に向かうのはもしかしたら初めてのことかも。資料系の雑誌を四冊ほど購入。最後の客になってしまう。800円也。

『花森安治装釘集成』を購入して帰宅。11月に満を持して刊行。予告から購入するつもりではあったけれども仕事に追われていつのまにか一月も経っていた。

ちなみに同じタイミング(11月刊行)で『花森安治の従軍手帖』(幻戯書房)の装幀をしています。こちらは日を改めて紹介しようかなと。

ギュウギュウ詰めの山手線を新宿で降りて総武線で阿佐ヶ谷に。今晩は10月に刊行されて装幀と本文デザインを手がけた小山力也さんの『古本屋ツアー・イン・京阪神』の打ち上げ。18時55分待ち合わせ。けれども待ち合わせ場所には誰もおらず、ちょっと待っていると編集者の宮里君が登場。小山さんは急な仕事がはいったとのことで、二人で小山さんの制作日記でも書かれている居酒屋「駒忠」へ。とりあえずは二人で乾杯。少し遅れて小山さん、宴半ばに校正をしてくれた田中さんが到着。気づけば22時半。楽しい時間でした。帰りも山手線は満員で池袋まで我慢できず目白で下車。仕事の資料や即売会で購入した本を忘れないようにしながら千鳥足で帰宅。

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二回目の古書目録

先月末、扶桑書房の速報が郵便受けにはいっていた。驚いた。なぜって、11月半ばに既に一度届いていたのに、二週間も経たないうちにふたたび届いたのだから。扶桑書房はここ数年「速報」として毎月目録をだしているけど、薄手とはいえ内容は毎回充実、しかも懐に優しい値付け。ありがたい。注文品は無事落手。12月にも古書目録はでるとのこと。見習って働きたい。

即売会の方は「書窓会」で落ち着いたと思ったけれども今月はまだ「五反田古書展」「新宿展」「ぐろりや会」があった。まだまだ今年は終わらない。

先日の書窓会の初日、ふと手にした雑誌がかなり貴重なものだった。今まで不明な部分が多い時代のことを本人がしっかりと書いていた。確認したところ、やはりあらゆるデータベースにも登録されておらず、こういった資料は結局は足で稼ぐしかないのだなと改めて思う。

原稿がようやく書き終わりそうだが、入稿ラッシュで最後の〆が出来ない。

『タイポグラフィ学会誌08号・09号』論文発表会 2016年11月23日

既に2週間近くたってしまったが、11月23日(水・祝)にタイポグラフィ学会主催の『タイポグラフィ学会誌08号・09号』論文発表会(場所:東洋美術学校D棟学生ホール)にて論文の発表で講演をした。
昨年の学会誌『タイポグラフィ学会誌08』にて発表した論文「雪岱文字」の誕生──春陽堂版『鏡花全集』のタイポグラフィ」を元にしたもの。
学会誌では取り上げるられなかった手持ちの資料を色々展示したので、多少は楽しんでもらえたかなと。
個人的には資生堂書体関係者の方にいらして頂き、お話しできたのは嬉しかった。

●要旨
装幀家、挿絵画家などとして再評価が著しい小村雪岱であるが、その評価は主に泉鏡花の著書、「鏡花本」の装幀によるところが大きい。その雪岱の装幀において、雪岱独自の文字「雪岱文字」が実は大きな役割を担っていたという事実は知られていない。
 また、「雪岱文字」は雪岱が大正期に在籍していた資生堂の和文ロゴタイプの成立にもは大きく寄与している。そして春陽堂版『鏡花全集』の函の装幀において主要な構成要素として採用され一つの完成を見ることになる。今まで論じられることの なかった「雪岱文字」が、どのように誕生し、展開されていったのかを考察する。